VOICE
1999年、私がまだ家業を継いで間もないころ、当時鶴見にあった私の店に「カドワキという塗装屋なんですが。。。」と一人の社員さん。「実はこれから自転車のカスタム事業を始めようと思ってまして」「ちょっと相談にのってくれませんか?」と語りだした。 自転車の塗り替え需要??当時の私の店では、そのような要望はほとんどなかった。 でも自分の好きな愛車を好きな色に塗れる。 これは、提案次第ではお客様に対する新たなサービスになる!魅力的な話だなぁ・・・ 更に聞いてみると、粉体塗装やらパウダーコーティングやら聞きなれない塗料を使うんだとか。その特徴とやらをいくつも語り始めるなかで、僕の頭に残ったのは、有機溶剤を使わない事!強度があって剥がれにくい!こ2つの特徴に興味を示した自分を今でも覚えています。

いずれにしてもこれから始める事なんで「先ずは実際に自転車のフレームに塗ってみたい」と。「それじゃ〜1本フレーム出すから塗ってみてくださいよ!」と「何色にしますか?」「うん。赤と白のツートンでお願いします!」「え!赤と白?何で赤と白なんですか?他にもいっぱい色ありますよ!」と言いながら自慢げにカラーサンプルを広げる彼。なぜ赤と白でお願いしたか?当時塗装が綺麗かどうかなんてセンスを私自身持ってなくてその当時自転車のフレームカラーで多かったのが赤と白。赤と白で塗ってもらえばカドワキさんで塗ってもらったものが実際に綺麗なのか?一般のものと比べてどうなのか?こんな私でも比較できるから!!(笑)そんなこんなで赤と白で塗ってもらったフレームを見せてもらうことに!

いや〜ほんとに事件が起きました。

塗ってもらったフレームが本当に最悪で。何が最悪か!自転車に塗ってはいけない部分(部品を取り付ける部分)にものの見事に塗ってしまっていて。。。まるで幼稚園児の描いた絵のように、枠からはみ出し放題。これでは全く組み上げることができない。これを切っ掛けに、カドワキさんと当店が本気で付き合うことになる。それからというもの、自転車独自のマスキングの必要性とか、塗膜の厚み問題とか、フレームの形状や素材によって実に様々なやり取りを繰り返してきました。それはもうガチンコで(笑)

あれから、11年たった今自転車界のロールスロイスと言われるアレックス モールトンのオーナーさん達はカドワキコーティングの塗装を最も評価している。また個人オーナーレベルの垣根を越えて、ルイガノやタイレル、BD-1などの名だたるブランドが標準モデルレベルでカドワキコーティングを使い出すほどになる。なぜならばメーカー各社はカタログのスペックにカラー:KADOWAKIコーティング製と入れることで高級車イメージをより高次元でPRできるから。今では個人オーナーからメーカーさんまでが「いつかはカドワキ」が合言葉になるくらいで自転車界のフレームカラーの在り方に革命を起こしたといえるでしょう!でも私は知っています。(見てきました!)KADOWAKI がただ単にブランド力だけじゃないことを!その裏には、地道にも、ただひたすら、「出来るという可能性だけを信じて」取り組んできスタッフ皆のひたむきな向上心がその技術力を結束し、ひとつひとつの作品を積み重ねてきた結果であることを。KADOWAKIはパウダーコーティングでいち早くカスタムを展開した先駆者だけに、その技術を教えてくれる人もいなければ、尋ねる先もないなかで今のKADOWAKIはまさにチーム力で作り上げたブランドであるといえます。プロの職人が積み重ね塗ってきた分だけ、独自の技法を習得したり・・・・その代表的な技法のタックオフは自転車界でも人気の技法ですよね!

当社としましても、KADOWAKIさんに協力を仰ぎながら様々なコラボモデルを作ってきました。雑誌「LEON」の特別限定モデルや映画「ウルトラマン」がそれに当たります。 特に2010年からは当社オリジナル自転車の塗装を全面的にお願いし現在に至ってます。このオリジナルはKADOWAKIさんにご協力頂いた御蔭で、組み立て〜フレームの塗装までまさに「メイドイン横浜」の自転車が誕生したわけですから本当に感謝の気持ちでいっぱいです。 これからもKADOWAKIさんとは共に発展する上で、なくてはならない存在であれたら、当社にとって幸せなことです。お互い刺激し合って一つでもいい作品を共に作り上げていきましょう!

有限会社 グリーンサイクルステーション 代表取締役 鈴木 潤
鈴木 潤
有限会社グリーンサイクルステーション 代表取締役

鈴木 潤